「オーガニックワイン」をご存知ですか。健康志向や環境への意識の高まりとともに、ここ最近注目が高まっているワインです。通常のワインとは違った味わいやストーリーを楽しめるオーガニックワインは、ワイン初心者にも人気です。
そこで今回は、オーガニックワインの魅力や特徴について解説します。基本的な定義や歴史、メリット・デメリットに加え、札幌でオーガニックワインを楽しめるおすすめのお店を3つ厳選して紹介します。ぜひ、最後までチェックしてください。
オーガニックワインの定義

オーガニックワインとは、化学的な農薬や肥料を極力排除して作られた、有機栽培のブドウを使用したワインのことを指します。農薬を使用しないので、ブドウ本来の味わいを楽しめるのが魅力です。
しかし、製造したワインを「オーガニックワイン」と名乗るには、さまざまな厳格な基準をクリアしなければなりません。各国で定められた有機認証を受ける必要があり、日本ではJAS、有名どころではEUの「ユーロリーフ」やアメリカの「USDA Organic」などがあります。これらの認証は農法だけでなく、醸造や保存などの工程まで厳しくチェックされます。
通常ワインとの違い

オーガニックワインと通常ワインとの大きな違いは、ブドウの栽培方法と醸造過程にあります。通常のワインでは、化学肥料や農薬を使用して栽培されたぶどうが一般的で、醸造過程でも保存料などの添加物が使用されることが多いです。一方でオーガニックワインは、有機農法で育てられたブドウを使用して、醸造過程ではできる限り添加物を避けて自然酵母による発酵などの製法が選ばれます。
自然派ワインとの違い

ワインの中でもさまざまなカテゴリーに分類されることもしばしば。種類が多すぎて、どんな違いがあるのか混乱してしまう人も多いのではないでしょうか。以下では、自然派ワインの中でも間違えやすいビオワイン、ナチュラルワイン、バイオダイナミックワインの違いについて解説します。
ビオワイン
ビオワインとは、フランス語で「オーガニックワイン(Vin biologique)」を意味し、オーガニックワインとほぼ同じ意味です。フランスなどヨーロッパ諸国では、有機農法に基づいたブドウ栽培と醸造を行うワインをビオワインと呼び、EUの有機認証「ユーロリーフ」を取得したものも多く見かけます。ブドウの栽培から瓶詰めに至るまで自然に寄り添った方法を取り入れており、化学肥料や除草剤の使用を禁止するなどといった厳格なルールも設定されています。まさにビオワインは通常ワインでは味わえないような、繊細さや深みを感じられるでしょう。
ナチュラルワイン
ナチュラルワインは、オーガニックやビオワインよりもさらに「自然」にこだわったワインを指します。ブドウの栽培はオーガニックが大前提で、自然酵母を使った発酵や添加物は一切使わないのが一般的です。作り手のこだわりや哲学が強く反映されるワインとも言えます。生産者によって味わいは大きく変わるので、まさに「生きたワイン」として楽しめます。世界的には「ヴァンナチュール」と呼ばれることが多く、個性的なワインスタイルが好きな人や、ワイン愛好家の間で人気を集めています。
バイオダイナミックワイン
バイオダイナミックワインはあまり聞き慣れないかもしれません。バイオダイナミックワインとは、オーストリアの思想家ルドルフ・シュタイナーが提唱した農法に基づいて造られるワインを指します。ビオワインやナチュラルワインのように農薬や化学肥料を使わずに栽培されたブドウを使用するのは大前提で、そこに天体の動きや自然のリズムを取り入れた哲学的な方法でアプローチします。月の満ち欠けに合わせて収穫するなど、自然と調和した栽培方法が特徴的です。フランス語で「ビオディナミ」とも呼ばれます。自然との一体感を大切にしており、熱心なファンも少なくありません。
オーガニックワインの歴史

オーガニックワインの歴史は意外にも古く、20世紀初め頃から始まっています。1970年代に入ってから環境問題や食の安全に対する関心が高まり、有機農法によるワイン作りが注目されるようになったのです。ヨーロッパではフランスやイタリア、ドイツを中心に有機農法を実践する生産者が増え、1980年代には各国で有機認証制度が整備され始めました。
日本では1999年に有機JAS制度がスタートし、有機認証を受けたワインが正式に「オーガニックワイン」として店頭に並ぶようになりました。近年では地球環境への配慮や健康志向の高まりを背景に、世界中でオーガニックワインの人気が急上昇しています。オーガニックワインは、高級レストランやナチュラル志向の飲食店だけでなく、スーパーや専門店でも気軽に購入できる存在となりました。
オーガニックワインのメリット

そもそもオーガニックワインにはどのようなメリットがあるのでしょうか。これからオーガニックワインにチャレンジしたい人や普段飲んでいるオーガニックワインの知識を深めたい人はぜひ参考にしてください。
安心して飲める
オーガニックワインは、農薬や化学肥料を使わずに育てられたブドウを原料としています。醸造時にも極力添加物を使用しない製法で作られているので、身体にも優しく、安心して飲めるのが最大のメリットです。添加物に敏感な方やアレルギーを持つ人でも比較的安心して飲めます。中には二日酔いや頭痛を起こしにくいと感じる人も多いようです。
また、オーガニック認証を取得するためには厳格な審査を受ける必要があります。その過程で品質管理も徹底されているため、安全性の高い製品が多く出回っていると言えるでしょう。
ぶどう本来の味をそのまま味わえる
オーガニックワインは人工的な介入を極力避けて作られているので、ブドウ本来の味をそのまま味わえるのも魅力ポイントのひとつです。農薬や化学肥料を使わない土で育ったブドウは自然のエネルギーをたっぷりと含んでおり、香りや味わいに個性や風味に複雑なバランスが生まれます。こうしたワインは収穫時期の影響を強く受けるので、一つとして同じ味がない「一期一会」の体験を味わえます。通常ワインでは体験できないような、自然ならではの新しい経験や価値を提供してくれること間違いなしです。
環境にも優しい
オーガニックワインは「農薬や化学肥料を使わない」「人工的な介入を避けて作られている」ので、環境にも優しいワインと言えるでしょう。農薬や化学肥料を使わないことで土の劣化や水質汚染を防ぎ、生物を守ることができます。また、農薬以外にも栽培時に使われるエネルギーや資材もできるだけ自然由来のものにこだわる生産者も多く、二酸化炭素の排出削減にも貢献しています。そのため、オーガニックワインを飲むだけで、自分の健康だけでなく地球環境にも配慮できているのです。
オーガニックワインのデメリット

オーガニックワインにはさまざまなメリットがあることが分かりましたが、どんなデメリットがあるのでしょうか。以下で詳しく解説します。
保存方法がやや難しい
オーガニックワインは、保存料や酸化防止剤などの使用が最小限に抑えられているので、保存方法には注意が必要です。温度変化や日光に敏感なものが多く、冷暗所での保存が求められる場合があります。また、保存料などが使用されていない分、開封後の酸化スピードも早いため、数日以内の飲みきりが推奨されています。
そのため、少しずつワインを楽しみたいという方には向いていないかもしれません。ただ、適切な環境や方法で保存すればオーガニックも長く楽しむことができます。事前にしっかりと保存方法を確認してから開栓しましょう。
コストが高い
オーガニックワインは、一般的なワインと比較すると価格がやや高めの設定です。これは、手間と時間がかかる有機農法であることや、ブドウの生産量も限られていることが影響しています。また、オーガニック認証の取得や維持にコストがかかることも反映されています。
決して生産効率が良いとは言えませんが、それだけ価値があるワインと受け入れてみるのも良いでしょう。日常的に楽しむのではなく、自分へのご褒美や特別な日に味わうのもおすすめです。
味にバラつきがあることも
オーガニックワインは農薬や添加物を使用しない、自然の力に頼った製法で作られます。そのため、その年の気候や土の状態によって味にバラつきが生じる場合があります。人工的な調整を加えないからこその影響ですが、その違いを楽しめる人はメリットに感じるかもしれません。「毎回同じ味を楽しみたい」という安定さを重視している人には、味のバラはデメリットになります。
札幌でオーガニックワインなどの自然派ワインを楽しめるお店3選

せっかくオーガニックワインの知識を身に付けたのなら、実際にお店でも味わいたいですよね。以下では、札幌でオーガニックワインなどの自然派ワインを楽しめるお店を3つ紹介します。どのお店もワインにこだわっているので、ぜひ参考にしてください。
酒場 NATURE(ナチュール)
すすきの駅から徒歩2分でアクセスできる「酒場 NATURE」では、厳選されたオーガニックワインを楽しめます。隠れ家的なワイン酒場で、お一人様からも人気のお店です。深夜1時まで営業しているので、最後にもう1杯飲みたい時にピッタリ。国内外からセレクトされたナチュラルワインが豊富に揃い、グラスでも気軽に味わえるのが魅力です。北海道産食材を使用した創作系のビストロスタイルで、ワインとの相性も抜群の食事メニューとなっています。
住所 | 北海道札幌市中央区南4条西5-10 第4藤井ビル 6F |
電話番号 | 050-5593-2169 |
営業時間 | 月〜土 18:00-1:00 /日・祝日 18:00-23:00 |
定休日 | 不定休 |
公式HP | https://winekitchennature.owst.jp/ |
オステリア イル・ドーノ
「オステリア イル・ドーノ」は、自然派ワインと魚介イタリアンが楽しめるレストランです。ランチとディナーの両方に利用でき、店内は広々とゆったり過ごせる空間となっています。料理に合わせるワインは、店主が厳選したオーガニック中心のラインナップ。自然派ワインを徹底的に楽しんでいただくためのお店というコンセプトも掲げているので、オーガニックワインが初めての人にもおすすめのお店です。料理は本場イタリアさながらのパスタや前菜を味わえます。別な日や家族との集まりにもぴったりで、地元で愛され続けられています。
住所 | 北海道札幌市南区南30条8-5-1 |
電話番号 | 011-582-8688 |
営業時間 | 11:00-15:00 / 17:30-22:00 |
定休日 | 火・最終水曜日 |
公式HP | https://www.osteria-ildono.jp/ |
自然派ワインのお店 ORgaLi
自然派ワインのお店 ORgaLiは、すすきの駅から徒歩4分でアクセスできます。店主がこだわって厳選した自然派ワインは約100種類以上もあり、商品棚に並んだワインボトルは圧巻です。店内にはカウンター席とテーブル席があり、常時10本のワインを開封していて飲食も可能です。
初心者から愛好家まで幅広く楽しめて、自由なスタイルで気軽にワインを味わえます。1人でも立ち寄りやすく、0次会や2次会として利用されることも。気に入ったワインがあればボトルでのお買い求めもできます。時期によっては中々巡り会えない貴重なワインに出会えるかもしれません。
住所 | 北海道札幌市中央区南4条西5-10 第4藤井ビル 1F |
電話番号 | 050-5590-0340 |
営業時間 | 月〜木 15:00-23:00 / 金・土 15:00-23:00 |
定休日 | 日曜日 |
公式HP | https://akr2712114914.owst.jp/ |
まとめ

今回は、オーガニックワインの魅力や特徴について解説しました。意外と歴史が深いオーガニックワインは、環境問題や食の安全に対する関心の高まりから始まりました。そんなオーガニックワインは身体と地球にも優しいワインとして、ブドウ本来の個性や年ごとの味わいの違いを楽しめる魅力があります。
札幌にはオーガニックワインを気軽に楽しめる素敵なお店が豊富にあるので、初心者の人も愛好家もぜひ足を運んでみてください。いつもとは違う体験になること間違いないので、次のお食事やおでかけに、オーガニックワインを取り入れてみてはいかがでしょうか。
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RY'S Cafe Barは、日常のひとときを特別に彩るカフェ&イタリアンバーです。
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夜になると、イタリアンレストランとして本格的な料理をご提供。世界各国から厳選されたワインと共に、シェフ特製の絶品グルメを味わうことができます。
女子会やパーティー、デートなど、さまざまなシーンでの利用に最適。落ち着いた雰囲気の中で、心温まるひとときをお過ごしください。
住所 | 〒064-0824 北海道札幌市中央区北4条西24-2-16-2F |
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Tel. | 050-1720-4373 365日24時間!電話受付可能!(AIさゆり) |
営業時間 | カフェ:11:00-17:00 ランチ:11:00-14:30 バー:17:00-23:00(L.O.22:30) |
アクセス | 最寄り駅:地下鉄東西線「西28丁目駅」1番出口より徒歩5分 駐車場:2台 |