ティラミスやマリトッツォなど、レストランやカフェでも馴染みのあるデザートはイタリアで誕生しました。日本では本場の味を活かしたものや、アレンジされたものまで、幅広いラインナップがあります。美食の国でもあるイタリアが発祥のスイーツにはどんな歴史と特徴があるのでしょうか。
この記事では、日本でも多くの人に親しまれているイタリアスイーツの魅力に迫ります。イタリア発祥の定番人気スイーツやイタリアスイーツの起源や特徴についても解説するので、ぜひ最後までチェックしてください。
イタリアスイーツの特長

美食の国とも言われているイタリアでは、魅力的なスイーツが豊富にあります。主に粉が主役となっているイタリアスイーツは、素朴な見た目でも昔からある郷土菓子が今でも伝統として引き継がれているものが多い印象です。
そんなイタリアでは、甘いもの全般を「ドルチェ」と呼んでおり、イタリア語で、甘い、優しい、柔らかいという意味があります。女性への褒め言葉としても使われているようです。
デザートとスイーツの違いとは

食後のデザートや甘いスイーツなど、似ているようで実は意味が少し違う言葉たち。まず、「デザート」は食事のあとに出されるフルーツやお菓子を指します。アイスクリームやケーキなどをイメージしますが、食後に食べるお菓子はすべて「デザート」という呼び方になります。一方で「スイーツ」は時間を問わずに食べる甘いお菓子のことです。甘い食べ物や甘いお菓子はすべて「スイーツ」という呼び方になり、飴なども含まれます。
イタリアスイーツの歴史と起源

イタリアのスイーツの歴史は、実はフランスよりも古いと言われています。古代ローマ時代から果物やはちみつ、ナッツなどを使用したお菓子が親しまれていました。イタリアならではの南北に長い縦長の地形や温暖な地中海性気候によってさまざまな食材が手に入り、地域ごとの食材を用いたお菓子が作られてきた歴史があります。隣国のギリシャやドイツなどからも影響を受けながら、イタリアスイーツの文化を受け継ぎ今日まで発展させてきました。
有名なイタリアのスイーツ15選
イタリアと言えばコレ!という有名なスイーツを15個紹介します。食べ馴染みのあるものから、初めて知るものまで幅広い中から厳選しました。今まで知らなかったそのスイーツの定義や歴史を知れるかもしれません。気になったイタリアスイーツは、ぜひ食べてみてください。
マリトッツォ
マリトッツォは数年前に日本でも話題になったので、見たことがあるかもしれません。まんまるでふわっとしたパンの中に、生クリームをたっぷり挟んだスイーツです。イタリアのローマ発祥のスイーツパンで、贅沢なデザートとして親しまれています。日本ではSNS映えする可愛らしい見た目が話題を呼び、爆発的人気となりました。名前の由来には諸説ありますが、イタリア語の夫=マリート(Marito)からきていると言われています。本場のイタリアではカフェで食べるのが一般的で、注文後に生クリームを挟むことが多いです。日本では冷蔵保存された状態で販売されていることが多く、華やかで写真映えするデコレーションでアレンジされています。
ティラミス

ティラミスは馴染みある人が多いのではないでしょうか。実はイタリア発祥のスイーツで、北イタリアのとある老舗レストランのシェフが作ったレシピが原点とされています。マスカルポーネクリームとエスプレッソに浸したフィンガービスケットを交互に重ねているので、甘さと苦みの絶妙なバランスを味わえます。ちょっぴり大人の味がするスイーツです。ティラミスという名称には、「私を元気づけて」「私を励まして」という意味も含まれています。そんな意味合いとともに、日本では1990年代にティラミスが社会現象になるほどのブームを巻き起こしました。
パンナコッタ
パンナコッタはイタリアの酪農が盛んなピエモンテ州で誕生した家庭菓子だと言われています。材料は生クリームと牛乳、砂糖、ゼラチンのみのシンプルなレシピですが、ミルクのまろやかな味わいとツルッとした舌触りを楽しめます。パンナコッタという名称は、イタリア語の生クリーム=パンナ(panna)と煮た・火を通した=コッタ(cotta)を組み合わせて付けられました。プリンやババロアと間違えられることが多いですが、その違いは主に卵を使用しているかどうかです。日本では1990年頃にファミレスやスーパーなどで発売されたのをきっかけに、今でも人気のあるデザートのひとつとなっています。
ジェラート
イタリアといえばジェラートを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。ジェラートはイタリア語で凍ったお菓子を意味します。イタリアのフィレンツェが発祥地とされているジェラートは歴史も古く、聖書にも記載されているようです。イタリアには約4万軒のジェラート屋があり、地元の人だけでなく観光客にも愛されている伝統的なスイーツです。アイスクリームよりも乳脂肪分が少ないので、なめらかでサッパリとした口当たりを楽しめます。フルーツやチョコレートなどがたっぷり使われているので、濃厚でリッチな味わいです。
カンノーロ
カンノーロはイタリアのシチリア島生まれの郷土スイーツで、小さな筒という意味を持っています。小麦粉で揚げたカリカリな生地の中にリコッタチーズをベースにしたサッパリ甘いクリームが詰まっています。時間が経つとクリームの水分で生地がふやけてしまうので、オーダーが入ってから作るお店が多いようです。1000年以上の歴史があると言われているカンノーロは、謝肉祭を祝うためのスイーツでしたが現在はおやつや朝食にも食べられているイタリアを代表するスイーツです。手のひらサイズに収まる、なんとも言えない贅沢な味わいと食感はやみつきになること間違いないでしょう。
スフォリアテッラ
スフォリアテッラはイタリア語で「ひだを何枚にも重ねた」という意味を持っており、ナポリ地方で生まれた名物焼き菓子です。発祥には諸説ありますが、17世紀頃のアマルフィ地方の修道院で、修道女が傷んでいるセモリナ粉を捨てる代わりに砂糖やレモンリキュールを加えて、偶然作られたとされています。貝殻のような形のひだが何層もあるサクサクのパイ生地の中には、カスタードクリームやリコッタチーズ、アーモンドクリームなどが入っています。パリパリっとした生地の中にあるふわっと甘いクリームはまさに絶品です。
ボンボローニ
ボンボローニはイタリアのトスカーナ地方発祥の伝統的スイーツで、元はドイツの郷土菓子でしたが18世紀頃に伝えられてイタリア風にアレンジされたと言われています。丸い揚げパンの中に甘いクリームやジャムがたっぷり詰まっていて、外側は揚げたてのサクッとした食感で中はモチッとした食感を楽しめます。仕上げに砂糖がまぶされている菓子パンのようなスイーツなので、おやつや朝食の定番の一品として親しまれています。丸くふっくらとした形が爆弾(Bomb)のように見えることから、ボンボローニという名称が付けられました。
パネトーネ
パネトーネはパン生地にオレンジやレーズンなどのドライフルーツが入ったイタリアの伝統的なスイーツです。イタリアのミラノで誕生し、大きなパン=パネットーネというイタリア語に由来しています。パネトーネはミラノを統治していたスフォルツァ家で誕生したと言われており、クリスマス用のケーキを焦がしてしまったシェフの見習いが急遽作ったデザートパンが好評だったそうです。当時のイタリアでは小麦粉が貴重な材料だったため、パネトーネはキリストの生誕を祝うクリスマスのごちそうとして食べられるようになりました。現代でもその伝統は受け継がれ、クリスマスシーズンになるとスーパーなどでよく見かけるようになります。
アフォガード
アフォガードはバニラアイスクリームやジェラートにエスプレッソのショットをかけて食べるデザートです。レストランのデザートメニューで見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。アフォガートの起源は不明ですが1950年代頃に特に人気を得ていました。イタリア語の溺れた=アッフォガート(Affogato)という意味に由来していて、日本ではアフォガードという読みで浸透しています。バニラアイスの甘さとエスプレッソコーヒーのほろ苦さを同時に楽しめる絶妙なバランスのデザートです。冷たいコーヒーフロートと異なる点として、温かいエスプレッソコーヒーをかけて味わうことが挙げられます。
カッサータ

カッサータはイタリアのシチリア島で生まれた伝統的なスイーツで、正式名称はカッサータ・シチリアーナです。メインのリコッタチーズにドライフルーツやナッツを混ぜ込み、冷やして固めたアイスケーキです。日本では長方形型を食べやすい大きさにカットして食べますが、本場のカッサータはスポンジでリコッタチーズを包み緑色のマジパンで覆ったドーム型になっています。サッパリとした軽めの味わいが特徴で、カラフルで華やかな断面は手土産やパーティーデザートとしても人気です。
アマレッティ
アマレッティは17世紀頃にイタリアのサルデーニャ島で誕生し、イタリア語の小さな苦味=アマレット(amaretto)に由来しています。デザートワインと共に味わうことが多いアマレッティは、アーモンドに加えてビターアーモンドが使用しようされており独特な風味を持っています。ホロッと崩れるような食感が特徴で、アーモンドパウダーと砂糖、卵白、風味付けのリキュールのみのシンプルなレシピです。イタリアからフランスに伝わったアマレッティはマカロンの原型になったといわれています。
ズコット
ズコットはイタリアのトスカーナ地方で誕生したと言われています。15世紀頃の兵士のドーム型金属かぶと(ズッコット)に由来しています。ドーム型のスポンジケーキの中にリコッタチーズやヨーグルト、クリームを入れて作るのが伝統的なレシピです。最近では、フルーツをたっぷり使ったものや表面が華やかに装飾されて断面が魅力的に映るズコットが主流です。
クロスタータ
クロスタータはイタリア北部で生まれた家庭洋菓子で、朝食によく食べられているタルトのようなスイーツです。中身はフルーツジャムやヌテラ(ヘーゼルナッツペースト)などの甘い具材になっています。タルトのようにサクサクとした生地ではなく、しっとりとした食感で格子状になっているのが特徴です。クロスタータの歴史はとっても古く、修道院の修道女が作った説や人魚に経緯を示す儀式に使われていたなど、さまざまな説があります。
チョコレートサラミ
チョコレートサラミはその名の通り、サラミのような見た目のチョコレートです。サラミ
はドライ・ソーセージと言われる肉の一種ですが、チョコレートサラミはチョコレート生地の中にドライフルーツやビスケット、ナッツなどを混ぜて棒状に冷やし固めて作ります。スライスカットすると、断面はサラミの脂身のような仕上がりに。チョコレートサラミは19世紀ごろのイタリアで誕生したと言われており、サラミのような面白い見た目が子どもたちからも人気を得て現代まで受け継がれています。
マチェドニア
マチェドニアとは、オレンジやりんご、キウイ、ぶどう、いちごなどのフルーツを用いて作るイタリア風のフルーツポンチです。たくさんの種類を混ぜたという意味があり、古代ギリシア人が建国した「マケドニア王国」が多民族国家であったことに由来しています。上記のフルーツは必須で、お好みのフルーツを一口サイズにカットしてシロップや白ワインをかけて楽しみます。専用のお皿まで販売されているのも特徴で、アルコールの有無がイタリア風のポイントです。
まとめ

今回は、イタリア発祥の定番人気スイーツやイタリアスイーツの起源や特徴について解説しました。イタリアスイーツは主に粉が主役となっており、地域ごとの特産物が最大限に活かされています。甘いもの全般を「ドルチェ」と呼ぶイタリアでは、伝統的なお菓子が多くの人に愛され親しまれています。
日本でも話題になるイタリアスイーツがありますが、イタリアの伝統的な素朴な味のお菓子を一度体験してみるのも良いでしょう。ぜひ、この記事を参考にしてお気に入りのイタリアスイーツを見つけてくださいね。
RY'S cafe bar(アールワイズカフェバー)札幌で1番お洒落なカフェ&イタリアンバー

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住所 | 〒064-0824 北海道札幌市中央区北4条西24-2-16-2F |
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Tel. | 050-1720-4373 365日24時間!電話受付可能!(AIさゆり) |
営業時間 | カフェ:11:00-17:00 ランチ:11:00-14:30 バー:17:00-23:00(L.O.22:30) |
アクセス | 最寄り駅:地下鉄東西線「西28丁目駅」1番出口より徒歩5分 駐車場:2台 |