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日本現代アートを代表する「村上隆」の作品や値段について解説

日本現代アートを代表する「村上隆」の作品や値段について解説
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現代アートの巨匠・村上隆とは

出典:Kaikai Kiki Co.,Ltd

村上隆は日本を代表する現代美術家です。東京藝術大学で日本画を専攻し、同大学院の美術研究科博士後期課程を修了しました。その作品スタイルは尾形光琳になどに代表される琳派や、浮世絵など日本画の影響を受けたといわれます。

また、村上隆は1990年代に日本のサブカルチャーをアートとして世界に広めたパイオニアでもあります。日本画の視点とポップアートが融合したような絵画作品、自身がつくりあげたキャラクターモチーフ、オタク文化のシンボルのような美少女フィギュアなどを大胆に作品化し、これまでのアート界に全く新しい価値観を築きました。

海外のアートマーケットでも村上のつくりだす作品やその世界観は評価され、オークションに出品された作品の中には大変高額で落札されたものが数多くあります。現在の国内外オークションでも落札価格が最も高い日本人アーティストの一人であるといえるでしょう。

村上隆の主な受賞歴

  • 2003年:第46回FEC賞/特別賞受賞
  • 2004年:コンパニヨン・デュ・ボージョレー騎士号授与/カルチャー部門『タグ・ホイヤー ビジネス・アワード 2004』受賞(ダイヤモンド社)
  • 2005年:文化芸術賞(ニューヨーク/ジャパン・ソサエティー)
  • 2006年:第11回AMDアワード功労賞受賞(Digital Contents of The Year’05)/第56回芸術選奨文部科学大臣新人賞(芸術振興部門)受賞
  • 2006年:「ベスト展覧会」受賞(ニューヨーク/AICA)
  • 2008年:GQ Men of the Year 2008受賞
  • 2008年:TIME誌「 Time The Most Influential People In The World 100」に選出
  • 2016年:第66回芸術選奨文部科学大臣賞受賞

主な展覧会

  • 1991年:『TAKASHI, TAMIYA』展
  • 1998年:『SUPER FLAT』展
  • 2005年:『リトルボーイ』展
  • 2002年:『ぬりえ』展
  • 2003年:『逆転二重螺旋』展
  • 2007~2009年:『村上隆回顧展(C)MURAKAMI』
  • 2010年:『Murakami Versailles』(フランス/ヴェルサイユ宮殿)
  • 2012年:『Murakami Ego』(カタール・ドーハ)
  • 2016年:『村上隆の五百羅漢図展』(森美術館)
  • 2018年:『バブルラップ』
出典:Kaikai Kiki Gallery

村上隆は1994年に渡米、ニューヨークに滞在しています。海外のアートマーケットのあり方 や諸外国のアートと社会の関係性を捉えた村上は、帰国後に国内外で展覧会を開催するとともに、日本のアート業界への問題提起やアートの本質を問い直すような発信をしていきます。

活動のひとつとして、村上隆は1996年にアーティスト集団「ヒロポン・ファクトリー」を設立しました。前衛的なアート活動を行うとともに、若手アーティストの育成、支援などを目的とし、当時からアーティストの社会的地位の確立のための活動を精力的に行っています。

現在は有限会社会社カイカイキキ代表として、世界的に拠点を設けながらマネジメントやキュレーション、アーティストプロデュースなどを行うほか、ルイ・ヴィトンなどの有名ブランドや企業、キャラクターとのコラボレーション、2013年にはアニメ映画「めめめのくらげ」監督として映画作品も発表し、様々な分野に進出しながら活躍を続けています。

村上隆の代表作紹介

1.『Miss Ko2』(1997)

出典:Kaikai Kiki Gallery

「Miss Ko2 Original (Project Ko2)」は等身大サイズのフィギュアプロジェクトであり、第1段はメイド服のを着た美少女フィギュアとなっています。

オタク文化を作品として表現・発表するため、海洋堂との共同プロジェクトとして制作された作品で、2003年のクリスティーズ・オークションで日本現代美術作品の最高額となる約6,800万円で落札されました。

2.『727』(1996)

出典:Kaikai Kiki Gallery

1993年に村上隆は「DOB(ドブ)君」を発表しました。またその年には「意味の無意味の意味」のテーマで論文を発表し、東京藝術大学日本画科博士後期課程修了、同大学院日本画専攻で初の博士号を取得しています。

この作品は日本の漫画における構図や技法と日本画の技法を用いて制作され、ニューヨークのMoMAコレクションに収蔵されています。

3.『目をつぶると、シャングリラ』(2012)

出典:kaikai Kiki Gallery

村上隆は東京藝術大学の入学前後からすでにお花のモチーフを描いていました、この作品では構図、視線の誘導を緻密に計算し、自身の技法である「スーパーフラット」を具体的に表現しています。

お花のモチーフは村上隆のアイコンにもなっており、様々な作品やグッズとして展開されています。中野ブロードウェイにある直営ショップではクッションやぬいぐるみ、雑貨、クッキーとなどしてデザインされ販売されています。

4.『ランドセルプロジェクト』(1992)

出典:This is media

ランドセル・プロジェクトはワシントン条約で毛皮の取引が規制されている希少動物を素材に使用し、実際にランドセルメーカーに制作させた作品です。村上隆は戦後のランドセルの主流化の経緯に着目し、ランドセルを背負った幼い子供、その可愛さの象徴のようなものは、実は日本の軍国主義の中にあるという裏テーマをメッセージとして作品にこめています。

5.『五百羅漢図』(2012)

出典:Kaikai Kiki Gallery

村上隆の五百羅漢図は東日本大震災を機に制作された作品で、全国の美術系大学から大勢の学生などのスタッフを集め、200人以上のスタッフとともに完成させました。絵画の全長はおよそ100メートルに及びます。

制作当時、雑誌で行われていた日本美術史家・辻惟雄との連載「ニッポン絵合せ」の中で、辻が歴代の羅漢図作品について触れ、村上がそれらのテーマに影響を受けたことがきっかけとなり《五百羅漢図》が誕生したとされています。

この作品の制作後、村上は第66回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞しました。2012年にはカタールのドーハで公開され、その際にドーハでは本作品に合わせた美術館が現地で建設されています。

村上隆作品の落札価格とマーケット動向

出典:Sotheby’s

2008年に開催されたサザビーズのオークションで村上隆の『マイ・ロンサム・カウボーイ』(1998)が1,520万ドル、日本円16億円で落札されました。

これは、歴代のオークションにおける日本人アーティストの作品落札額としてトップレベルであり、当時のアジア最高額でもありました。また、日本人アーティストの作品落札額としては歴代2位にあたると言われています。

ちなみにオークション落札額の日本人アーティストにおける順位は 以下のようになっています。

  • 1位:奈良美智『ナイフ・ビハインド・バック』2490万ドル(2019年)
    ※オークション開催年
  • 2位:村上隆『マイ・ロンサム・カウボーイ』1516万ドル(2008年)
  • 3位:白髪一雄『高尾』1034万ドル(2018年)
  • 4位:藤田嗣治『誕生日パーティ』937万ドル(2018年)
  • 5位:草間彌生『無限の網 #4』796万ドル(2019年)

10年以上不動の記録であったことから、当時の村上の落札額が歴史的なものであったことを物語っています。

このほかに村上隆の代表的な落札結果としては、2002年に等身大の美少女フィギュア『HIROPON』がクリスティーズ・オークションにて約4,890万円、『Miss Ko2(KoKo)』クリスティーズ・オークションにて約5,800万円で落札となり、当時日本でも大変話題となりました。

村上隆作品を購入できる国内スポット

国内外のアートマーケット では世界的アーティストとして取引される村上作品ですが、版画作品やシルクスクリーン作品などを日本国内にある直営ショップや画廊、アート作品専門のオンラインショップなどで購入することができます。カイカイキキの直営店などでは人気モチーフをコラボさせた様々なグッズなども購入することができます。

カイカイキキが運営する直営ショップ『Zingaro』

出典:Zingaro

Zingaroは村上隆が主宰するカイカイキキが運営する正規ショップです。サブカルの聖地、中野ブロードウェイにある4階構成の空間に、ギャラリーショップ、オフィスなどを展開しています。ギャラリーでは工芸から現代アート、グラフィティなど様々な分野アーティストを招聘し、実験的で斬新な展示を行うほか、ショップでは様々なブランドや製品とコラボレーションした限定品も販売されています。

アートスポット名Zingaro
営業時間2Fペストリーショップ11:00-18:00
3Fギャラリー12:00-18:00
4Fショップ 12:00-18:00
定休日不定休
アクセス東京メトロ
中野駅から徒歩5分
公式サイトhttps://zingarokk.com

国内最大級のアート作品通販サイト『TAGBOAT』

出典:TAGBOAD

TAGBOAT はオンラインでの作品販売や、お客様への作品購入に関するコンサルティング、作品のコミッションワークなど、アート販売において多岐な事業を行っています。

TAGBOATのオンラインショップ では村上作品のシルクスクリーン作品を購入することができます。作品からグッズに至るまで、取り扱い点数も非常に多く、通販を通して村上作品を購入できる貴重な国内ルートです。有楽町の阪急メンズ東京にギャラリーとして実店舗の展開もしています。

アートスポット名TAGBOAT(ギャラリー詳細)
営業時間11:00-20:00
定休日不定休
※阪急メンズ東京に準ずる
アクセスJR有楽町駅
銀座駅から徒歩1分
公式サイトhttps://www.tagboat.com

シルクスクリーン作品を購入するなら『翠波画廊』

出典:翠波画廊

翠波画廊では、シルクスクリーン作品のほかオフセットなどの作品を購入することができます。国内の画廊の中では村上作品を取り扱いがかなり多く、種類も豊富です。額装費や保証、割賦販売にも対応しており、作品の購入が初めての方にも安心のオプションがあります。

アートスポット名翠波画廊
営業時間平日・土曜
10:00〜18:00
定休日日曜日
月曜日
祝日 
アクセス都営浅草線
宝町駅から徒歩3分
公式サイトhttps://www.suiha.co.jp

村上隆作品が見られる国内アートスポット

1.「Kaikai Kiki Gallery」

出典:Kaikai Kiki Gallery

「Kaikai Kiki Gallery」は2008年に元麻布にオープンしたギャラリーです。2006年のオフィス移転の際にゲストのビューイングルームとしての機能を持った拠点として運営されていましたが、2年後に一般公開を可能にしたギャラリーとして展開を始めました。

村上隆作品を取り扱うほか、現代アートや絵画、工芸など幅広いジャンルの所属アーティストがギャラリーに在籍しており、マネジメントや作品販売などを行っています。国内のアーティストだけではなく海外からも様々なアーティストを招聘し、これまでに斬新な展覧会を開催してきました。

アートスポット名Kaikai Kiki Gallery
営業時間11:00 – 19:00 
※展覧会期間中のみ開廊
定休日日曜日
月曜日
祝日 
アクセス都営浅草線または日比谷線
広尾駅から徒歩10分
公式サイトgallery-kaikaikiki.com

2.「COMICO ART MUSEUM YUFUIN」

出典:COMICO ART MUSEUM YUFUIN

「COMICO ART MUSEUM YUFUIN」NHN JAPAN運営の大分県・由布院にある現代美術館です。様々な地域資源のある観光地であり、最近ではアートプロジェクトも多く開催されている由布院に2017年10月に開館しました。

建築家・隈研吾氏によって手掛けられた建築は、自然物との共存しながら育まれたその地域の文化、「ムラ」の概念が含まれています。焼杉で覆われた外観は荘厳な雰囲気を醸し出す一方で、近くで見ると杉の木の温かみを感じることができます。

美術館には村上隆作品のほか、草間彌生、宮島達男、杉本博司、奈良美智、名和晃平、森万里子、など日本を代表するアーティストの作品を鑑賞することができる大変贅沢な空間です。

観覧は公式サイトよりオンライン予約も可能となっており、スムーズな入館をしたい方にはおすすめです。

また2021年には宿泊施設の「COMICO ART HOUSE」がオープンしました。

アートスポット名COMICO ART MUSEUM YUFUIN
営業時間9:30 –17:30
※最終入場16:00
定休日隔週水曜日
※詳細は予約カレンダーをご覧ください
入館料一般1700円
大学生1200円
中高生1000円
こども(未就学児)無料
※各料金はオンライン予約の場合200円引き
アクセスR九州 久大本線
由布院駅から徒歩で15分
駐車場なし
公式サイトgallery-kaikaikiki.com

まとめ

村上隆の作品は国内美術館の企画展のほか、各国ナショナルギャラリー、直営のギャラリーで鑑賞することができます。海外での作品発表や国外美術館での収蔵が多い村上ですが、自身キュレーションの個展や若手アーティストのプロデュース企画など国内でも積極的な活動をしています。

この機会にぜひ村上隆の世界観を堪能してみてはいかがでしょうか。

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365日24時間!電話受付可能!(AIさゆり)
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ランチ:11:00-14:30
バー:17:00-23:00(L.O.22:30)
アクセス 最寄り駅:地下鉄東西線「西28丁目駅」1番出口より徒歩5分
駐車場:2台

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